ほくろ除去の手術には大きく分けて「切開法」と「レーザー治療」の２つの方法があります。最新のレーザー技術を用いたレーザー治療は、痛みが少ない点や回復時間が短い点などから多くの人々に選ばれています。
しかし、施術後に跡が残ってしまうケースもあり、後悔する人も少なくありません。
この記事では、レーザー治療で跡が残るリスクや跡を最小限に抑えるアフターケアの方法などについて紹介します。
レーザー治療によるほくろ除去の仕組み
レーザー治療によるほくろ除去は、主に「炭酸ガスレーザー」と「アレキサンドライトレーザー」の２つの方法で行われます。除去したいほくろの状態を理解し、それに合った治療法を選択することが重要です。
炭酸ガスレーザーは、深い層の治療に効果的な一方、費用が高く、ダウンタイムも長くなります。一方、アレキサンドライトレーザーは、浅い層の治療に効果的で、費用も安く、ダウンタイムも短いため、気軽に治療を受けられます。
アレキサンドライトレーザーは、ほくろ除去以外にも医療脱毛 おすすめの施術方法です。アレキサンドライトによるレーザー脱毛は、毛根にあるメラニン色素に反応するレーザー光を利用して、毛根を破壊し脱毛を行う方法です。
レーザー治療によるほくろ除去の仕組みは、次のようなステップで行われます。
レーザーをほくろに照射すると、細胞に含まれる水分がレーザーのエネルギーを吸収し、蒸散（蒸発）作用を起こして一瞬でほくろ組織を除去します。また、周辺の血管も同時に焼かれるため、出血がほとんどみられません。
引用：レーザーによる ほくろ除去 – やまもと形成外科クリニック ほくろ ホクロ 黒子 除去 手術
また、それぞれのレーザー治療の方法を比較すると、次のようになります。
| 比較項目 | 炭酸ガスレーザー | アレキサンドライトレーザー |
| 作用 | 水分に吸収 | メラニン色素に吸収 |
| 深達度 | 深い | 浅い |
| 痛み | 強い | 弱い |
| 費用 | １万円～数万円 | ５千円～数万円 |
| ダウンタイム | １週間～数か月 | 数日～１週間 |
どちらのレーザー治療を選ぶかは、治療内容や個人の希望によって異なります。医療機関を選ぶ際には、費用やダウンタイムだけでなく、医師の経験や実績なども考慮することが大切です。
ほくろ除去で跡が残る３つの原因とその対策
レーザー治療はほくろ除去だけではなく、シミやしわ、ニキビ跡などの様々な肌トラブルに効果的な治療法です。
場合によっては跡が残ってしまうリスクもあります。ここでは、レーザー治療による跡のリスクをいくつかの原因に分けて解説し、それぞれのリスクを軽減するための対策を紹介します。
レーザーの照射エネルギーによるほくろ周辺へのダメージ
レーザー治療では、照射エネルギーの設定が強すぎると、皮膚が過剰にダメージを受けてしまい、跡が残ってしまう可能性があります。特に、以下のような場合、跡が残るリスクが高くなります。
- ほくろの色素が濃い場合
- 治療部位が深い場合
- 肌質が敏感な場合
照射エネルギーによる原因の対策としては、経験豊富な医師に相談し、適切な照射エネルギーを設定してもらうことや、事前にテスト照射を行い、肌の反応を確認してから治療を受けることが挙げられます。
熱によるほくろ周辺へのダメージ
レーザー照射によって発生する熱が原因で、皮膚が火傷のような状態になり、跡が残ってしまう可能性があります。特に、以下のような場合、熱によるダメージを受けやすいです。
- レーザーの照射時間が長い場合
- クーリングが不十分な場合
熱による原因の対策としては、照射時間を短くすることや十分なクーリングを行うこと、術後に患部を冷やすなどして炎症を抑えることが挙げられます。
ほくろと肌質の個人差
後の残るリスクには、個人差も考えられます。以下のような方は、跡が残るリスクが高くなります。
- ケロイド体質の方
- 傷の治りが遅い方
- 紫外線対策をあまりしない方
対策としては、事前に医師に相談し、レーザー治療によるリスクを理解しておくことや、術後の紫外線対策を徹底することが挙げられます。
レーザー治療によるほくろ除去後のケア方法について
レーザー治療後のアフターケアは、治療の効果を高め、跡を残さないためにも非常に重要です。ここでは、レーザー治療後のアフターケアの基本的な方法をいくつか紹介します。
| アフターケアの種類 | 具体的な方法 |
|---|---|
| 清潔に保つ | 傷口を清潔に保ち、感染を防ぐために洗顔や入浴を行いましょう。 |
| 傷口の保護 | 傷口が治るまでは、絆創膏やガーゼなどで保護しましょう。特に、紫外線は傷跡の色素沈着の原因となるため、日焼け止めを塗るようにしてください。 |
| 皮膚の保湿 | レーザー治療後は、皮膚が乾燥しやすくなります。軟膏やクリームなどでしっかりと保湿しましょう。 |
| 刺激を避ける | 患部をこすったり、熱いお湯をかけたりするなど、刺激を与えることは避けましょう。 |
| 医師の指示に従う | アフターケアの方法については、医師の指示に従いましょう。 |
レーザー治療後のアフターケアは、クリニックによって異なる場合があります。詳細は、施術を受けたクリニックに確認してください。
もしもほくろ除去で跡が残ってしまったら
ほくろ除去におけるレーザー治療は、多くの場合、跡を残さずに治療できますが、跡が残ってしまうこともあります。ここでは、もし跡が残ってしまった場合にまずすべきことと対処法を紹介します。
ほくろ除去に詳しい医療機関へ相談しましょう
跡が残ってしまった場合にまずすべきことは、医療機関に相談することです。特に、以下のような医療機関へ相談することが推奨されます。
- 施術を受けたクリニック
- 皮膚科
- 美容皮膚科
さらに、相談する際には「治療を受けたクリニック名」、「治療内容」、「跡の状態」、「治療に対する希望」等の情報を伝えるとスムーズな対処ができるでしょう。
ほくろ除去で跡が残った場合の３つの対処法を紹介！
ほくろ跡への薬物療法
ほくろ除去後の跡には、赤み、色素沈着、凹凸、ケロイドなど様々な種類があります。軟膏や飲み薬といった薬物療法は、これらの跡を改善するための有効な手段の一つです。薬剤は異なる効果や副作用を持つため、跡の種類によって適切な薬剤を選択することが重要です。そのため、必ず医師の指導の下で適切な治療を受けるようにしてください。
ほくろ跡へのレーザー治療
レーザー治療は、特に色素沈着や皮膚の凹凸といった種類の跡に対して改善が期待されます。
跡の種類や程度によっては効果が得られない場合や、度重なるレーザー治療によって皮膚が大きなダメージを受けることも考えられるため、医療機関でのカウンセリングや医師との相談などを受けたうえで、自分に合ったレーザー治療を選択するようにしてください。
ほくろ跡が自然治癒されるのを待つ
ほくろ除去の施術直後は赤みや色素沈着といった跡が残っていても、時間の経過とともに自然に治癒する場合があります。半年〜1年程度様子を見てみましょう。
