顔や体の気になるほくろ、手軽に除去したいけど、費用が心配という方も多いのではないでしょうか?実は、ほくろ除去の費用は、ほくろの大きさや場所、除去方法によって大きく異なります。また、場合によっては保険適用になるケースもあります。
この記事では、ほくろ除去の値段と相場、保険適用になるケース、費用を抑える方法について詳しく解説します。
ほくろ除去の基本的な値段と相場はどのくらい?
ほくろ除去の値段は、ほくろ1つあたり約5,000円~20,000円程度といわれています。しかし、これはあくまでも目安であり、実際の費用はほくろの種類や大きさ、施術方法や医療機関の種類などの要素によって大きく異なります。
ここではそのような要素がほくろ除去の治療費用にどのように関与するか解説します。
ほくろの種類や大きさ
ほくろの種類や大きさは治療費用に直接影響します。小さく表面的なほくろは比較的安価で除去可能ですが、大きいほくろや肌の深い部分にあるものは、より高度な技術や複数回の治療が必要となり、費用が高くなる傾向があります。もっとも一般的なほくろである母斑細胞母斑は境界母斑、複合母斑、真皮内母斑の3種類に分けられますが、それぞれのほくろの特徴は次のように分類されます。
色 | 母斑細胞の場所 | 立体感 | |
境界母斑 | 黒 | 表皮と真皮の境界 | 平坦 |
複合母斑 | 黒や茶色 | 境界~真皮の浅い部分 | 隆起 |
真皮内母斑 | 肌色や薄茶色、灰色 | 真皮の内部 | 隆起 |
母斑細胞の場所や立体感によって施術方法や治療費用が大きく変わるため、自分が除去したいほくろがどんな種類のほくろなのかを理解しておくことが重要です。また、ほくろの種類を自己判断で決めるのではなく、医師やクリニックの診断を受けてから治療に臨みましょう。
ほくろの種類についての参考:ホクロの種類と治療法について | ファミリアクリニック 美容サイト
ほくろ除去の施術方法
施術方法については、レーザー治療や電気メス、切除手術など様々です。レーザー治療は一般的に高額ですが、傷跡が残りにくいというメリットがあります。一方、電気メスは費用が安く手軽に受けることができますが、施術後に皮膚が陥没するリスクがあります。また、手術による除去は費用が抑えられることが多いですが、回復に時間がかかることがあります。
ほくろ除去を受けるクリニックや医療機関の種類
クリニックや医療機関の選択も大きな要因です。都心部の高級クリニックでは高額になることがありますが、技術力や設備の良さを考慮する必要があります。地方のクリニックでは費用が抑えられることもありますが、施術方法の選択肢が限られることがあります。
また、治療を受ける医療機関として、皮膚科と美容皮膚科のどちらを選択するかも大きく治療費用に関わります。それぞれの医療機関の選択にはメリット・デメリットがあるため、自分の希望や状況に適した選択をするようにしましょう。
以下のような希望を持つ方は次の医療機関を選択することをおすすめします!
- 費用を抑えたい方:皮膚科
- 美容的な仕上がりにこだわりたい方:美容皮膚科
- 再発リスクをできるだけ抑えたい方:皮膚科
- 保険適用で治療を受けたい方:皮膚科
- 今すぐに治療を受けたい方:美容皮膚科
ほくろ除去が保険適用となる条件とは
ほくろ除去は、一般的には美容目的とみなされるため、保険適用は難しいといえます。しかし、条件を満たす場合には、保険適用となる可能性があります。ここでは、ほくろ除去が保険適用となる2つの条件と、保険適用となった場合に得られるメリットとデメリットについて紹介します。
ほくろ除去が保険適用となるのはこんな場合!
条件1 ほくろが悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性がある場合
悪性黒色腫は、皮膚がんの一種で、転移すると命に関わる可能性があります。医師が、ほくろが悪性黒色腫である疑いがあると判断した場合、保険適用で除去することができます。また、次のような特徴があるほくろは悪性黒色腫である可能性があります。
- 形が左右非対称
- 輪郭がギザギザしている
- 色むらがある
- 大きさが6mm以上ある
- 大きくなる、色・形・硬さなどが変化する
悪性黒色腫の特徴についての参考:メラノーマ(悪性黒色腫):[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]
条件2 ほくろによって日常生活に支障をきたす場合
ほくろの場所や大きさによって生活するうえで多大な不便を被ったり、身体に機能的な問題が生じたりする場合には、その原因となるほくろを保険適用して除去することが認められます。
「目の上の大きなほくろで視界が遮られる」「盛り上がったほくろのせいで入浴に支障をきたしている」など、ほくろが原因で生活に影響が出ている、あるいはそれによって精神的に悪影響を及ぼしていると判断された場合は、保険が適用されることがあります。
引用:ほくろ除去が保険適用される条件や保険はおりるのかを解説!ほくろ除去の値段や手術方法もご紹介 – ourlife
ほくろ除去の保険適用で得られるメリットとデメリットとは
メリット
- 大幅な治療費の軽減
保険が適用されると、自己負担額が減少し、経済的な負担が少なくなります。これにより、金銭的な理由で治療を躊躇っていた人も安心してほくろ除去を受けられるようになります。 - 費用が一定
保険適用の場合、治療費は保険診療の範囲内で定められているため、事前に治療費を把握しやすく、予期せぬ高額な治療費に悩まされることがありません。 - 再発リスクの最小化
保険適用の治療は医療的な必要性が認められているため、治療後の「再発リスク」が比較的低いというメリットもあります。専門の医師による適切な診断と治療計画のもと、ほくろを根本的に取り除くことができ、再発の可能性を最小限に抑えることが可能です。
デメリット
- 認められる条件が厳しい
保険適用を受けるためには、ほくろががんやメラノーマなどの医療的なリスクを伴う場合など、厳格な条件を満たす必要があります。美容目的でのほくろ除去は保険適用の対象外となるため、多くの人がこの条件に該当しない可能性があります。 - 治療方法が限定される
保険適用で行えるほくろ除去は電気メスや切開法などの基本的な手法に限られることが多く、最新のレーザー治療など高度な技術を用いた治療は自費診療となる場合がほとんどです。これにより、希望する治療方法が選択できない可能性があります。 - アフターケアが不十分
保険診療では、治療後のフォローアップや細かなケアが限定的となる場合があり、特に美容面での結果に不満が残ることもあり得ます。完璧な仕上がりを求める場合、自費診療による充実したアフターケアが必要になることもあります。
これらのメリットやデメリットを理解し、最適な選択をすることが重要です。
ほくろ除去で費用を抑える方法3選
ほくろ除去を受けるために複数のクリニックや医療機関を比較・検討する
クリニックによって、料金体系は大きく異なります。そのため、複数のクリニックでカウンセリングを受け、料金を比較することが重要です。
- 施術料金
- キャンペーンやクーポン
- 医師の経験や実績
- クリニックの設備
特に、多くのクリニックでは定期的にキャンペーンやクーポンの配布を実施しています。これらのキャンペーンやクーポンを利用することで、通常よりも安く施術を受けることができます。SNSなどでこまめにチェックして情報収集するのがおすすめです。
ほくろ除去の治療費に医療ローンを利用する
まとまった費用が用意できない場合は、医療ローンを利用する方法もあります。医療ローンは、美容医療の費用を分割払いできるローンです。医療ローンには銀行が提供する銀行系ローンとクリニック提携の信販会社が提供する信販系ローンの2種類があります。それぞれの医療ローンの特徴を比較した結果を以下の表にまとめました。
比較対象 | 銀行系ローン | 信販系ローン |
金利 | 2.5~10%程度 | 4~14%程度 |
審査の厳しさ | 厳しい(未成年は不可) | 通りやすい |
審査にかかる時間 | 数日~2週間程度 | 即日から数日程度 |
種類の豊富さ | 少ない | 多い |
便利さ | 金融機関まで足を運ぶ必要がある | 医療機関の窓口で申し込める |
それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合ったローンを選びましょう。
本当にほくろ除去が必要か考える
ほくろ除去は、医療行為であり費用がかかります。費用を抑えるためには、本当にほくろ除去が必要なのかを慎重に考えることが大切です。
以下のような場合は、ほくろ除去をすることを検討する価値があります。
- 健康上の理由で除去が必要
- 見た目に関するコンプレックスがあり、日常生活に支障が出ている
- 悪性化の可能性がある
また、以下のような場合は、ほくろ除去を本当にするべきなのか慎重に検討する必要があります。
- 見た目に関する軽いコンプレックスだけ
- 周囲からの指摘で除去を検討している
- 一時的な流行で除去を検討している
ほくろ除去は、必ずしも必要ではありません。費用対効果を考え、本当に必要な治療なのかを判断することが重要です。
判断に迷う場合は、皮膚科や美容皮膚科で医師に相談しましょう。 医師は、ほくろの状態や患者さんの希望を考慮した上で、適切なアドバイスをしてくれます。
賢くほくろ除去を行うために大切な考え方
ほくろ除去を考える際、費用対効果は重要な要素です。賢い選択をするためには、まずほくろの種類や除去方法が費用にどのように影響するかを理解することが必要です。一般的に、レーザー治療や電気メスなどの最新技術を用いると高額になりがちですが、これらの方法は跡を残しにくく、治療後の回復も早いというメリットがあります。一方、切除手術は費用が比較的抑えられる場合が多いですが、手術痕が残る可能性が高くなります。
また、クリニック選びも重要です。信頼できる医師による正確な診断と適切な治療計画は、無駄な治療費用を避け、最終的な満足度を高めることにつながります。安さだけでなく、クリニックの評判や医師の経験、使用する機器の質を考慮することが重要です。さらに、保険適用の可能性も検討しましょう。医療的な必要性が認められる場合、一部の治療費が保険でカバーされることがあります。
最終的には、ほくろ除去の目的が美容的なものか、健康上の懸念からかによって、費用対効果の評価が異なります。自分のニーズに最も合った治療方法を選択することが、後悔しないほくろ除去への第一歩となります。